京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター

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図書室だより

雅楽 その1

舞楽「蘭陵王(陵王)」の図

舞楽「蘭陵王(陵王)」の図 高島千春筆『舞楽図』より(文政6年[上梓]、文政11年着色 出雲寺萬次郎[出版]) 本学附属図書館所蔵
※現在7F展示スペースで展示中です。(平成22年3月頃まで)

雅楽というと日本に古くからある音楽で、神社でお正月や結婚式などで耳にする音楽だと考えられることが多いと思われます。実は雅楽は日本を起源とした音楽だけではなく、多くはシルクロードを伝わって中国や朝鮮半島からやってきた音楽です。それらが日本で独自に成熟し、現在まで伝えられています。

雅楽の音楽理論はその後に日本で成立する様々な音楽の理論の元となり、楽器も様々な音楽で用いられる楽器の祖型となっている物が多くあります。 また、舞楽の装束にはいくつかの種類があり、その模様や色などは大変美しくつくられています。楽器は竹や木や革などの材料でできており、漆工や木工、竹工などの技術を集結してつくられています。雅楽は音楽や舞の動きだけで成り立っているのではなく、総合芸術であるといえます。

今回は雅楽とはどんなものなのか、ということが分かる入門書や概説書、写真集など、また閲覧室で視聴していただける視聴覚資料を集めました。視聴覚資料の中には大正~昭和初期にかけて録音されたSPレコードもあります。SPレコードの音源は「SPレコードデジタルアーカイブ」で聞くことができます(雑音が多いものもあります。ご了承下さい)。 また、現在7階の展示スペースでは雅楽の楽器を展示していますので、ぜひ御覧下さい

当センター所蔵の雅楽に関する入門書・概説書のご紹介

名称をクリックすると資料の詳細情報を見ることが出来ます。

● 『雅楽 (別冊太陽) 』(遠藤徹構成、平凡社、2004年)
雅楽の古代から現代までの歴史を概略的に説明している他、楽器や装束・舞楽面といった雅楽で用いられる道具などを鮮やかな写真で視覚的に紹介している。初心者が雅楽に興味をもって入りやすいように、雅楽の代表的な作品の特徴や由来、見所も紹介しているので、鑑賞前の予習にも使える。
付録として、現在伝承されている曲目の表、手に入れやすい雅楽の参考図書・視聴覚資料の紹介、雅楽年表のほか、雅楽がどこでいつ何時くらいに演奏されるかが分かる雅楽カレンダーが付いているので、本を読んで興味が沸いたら、資料を片手に雅楽を聴きに行ってみるのはいかがでしょうか。
● 『雅楽 伝統音楽への新しいアプローチ』(増本喜久子著、音楽之友社、1968年)
現在行われている雅楽の音楽的な部分を解説しています。著者は「はじめに」で「最初に雅楽に接した頃、何を不思議に思い、何を知りたいと思ったかを想い出し、それを尊重して書いたつもりである」と述べています。作曲家の視点で雅楽の分析がされているので、音楽学部の皆さんが雅楽について疑問に思うことの答えがこの本にあるかもしれません。
雅楽は西洋音楽に慣れていると、音階やリズムなどが違うため、理解しにくいものですが、五線譜による譜例を多く掲載しているので、五線譜に慣れている方には理解しやすくなっています。
● 『雅楽のデザイン 王朝装束の美意識』(多忠麿編、小学館、1990年)
宮内庁式部職楽部に伝承されている全舞楽曲の装束と雅楽で用いられる楽器、雅楽に関する絵画などが、カラー写真で掲載されています。舞楽装束の形や色彩、文様などを詳細に見ることができます。雅楽は音楽や舞の動きだけではなく、装束や楽器といった優れた工芸品があることによって成り立つ、総合芸術であるということが理解できるのではないかと思います。

雅楽に関する資料

上記で紹介した以外の当センター所蔵の雅楽に関する入門書・概説書・視聴覚資料をご紹介します。 これらの資料は当センター図書室の閲覧室で閲覧が可能です。

図書資料
タイトル 著者 出版者 出版年 請求記号 種別
古代仏教の荘厳 : 国家・権力・音(大系日本歴史と芸能 ; 第2巻) 網野善彦 [ほか] 編 平凡社 1990.9 A1||Am||2 図書・VHS
雅楽 王朝の宮廷芸能:日本の古典芸能2 藝能史研究會編 平凡社 1970.2 A1||Ge||2 図書
雅楽(日本の伝統芸能1) 高橋秀雄著 小峰書店 1995.4 A1||Ni||1 図書
古代楽器の復元 国立劇場芸能部編 音楽之友社 1999.2 B10.1||Ko 図書
正倉院の楽器 正倉院事務所編集 日本経済新聞社 1967.1 B10.1||Sh 図書
日本音楽講話 改訂版 田邉尚雄著 岩波書店 1995.9 B10||Ta 図書
雅楽がわかる本 千年の楽家が伝える雅楽の世界:日本古典芸能シリーズ 安倍季昌著 たちばな出版 1998.12 B11.2||Ab 図書
図説雅楽入門事典 遠藤徹 笹本武志 宮丸直子著 柏書房 2006.9 B11.2||En 図書
雅楽(日本の伝統7) ウィリアム・マーム ,東儀和太郎[共著] 淡交新社 1968.4 B11.2||Ma 図書
四天王寺聖霊会の舞楽 南谷美保著 東方出版 2008.8 B11.2||Mi 図書
雅楽への招待(FM選書 ; 37) 押田良久著 共同通信社 1984.11 B11.2||Os 図書
雅楽鑑賞 押田良久著 文憲堂七星社 1975.5 B11.2||Os 図書
はじめての雅楽 : 笙・篳篥・龍笛を吹いてみよう 笹本武志 東京堂出版 2003 B11.2||Sa 図書
GAGAKU Court Music and Dance:PERFORMING ARTS OF JAPAN 5 by Masataro Togi translated by Don Kenny with an intruduction by William P.Malm WEATHERHILL TANKOSHA 1971 B11.2||To 図書
雅楽 千三百年のクラシック 上野慶夫 富山新聞社 2003.6 B11.2||Ue 図書
写真中心のもの
雅楽壱具 林陽一写真,東儀俊美[ほか]執筆 東京書籍 2002.6 B11.2||Ha 図書
楽家類聚 林陽一写真 東儀俊美 芝祐靖監修 東京書籍 2006.6 B11.2||Ha 図書
宮内庁楽部雅楽の正統 『皇室Our Imperial Family』編集部編集 扶桑社 2008.1 B11.2||Ko 図書
事典
雅楽事典 東儀信太郎 [ほか] 執筆 ,小野亮哉監修 音楽之友社 2001.12 B11.2||To 参考図書

雅楽に関する図書は他にも所蔵しています。こちらをご覧下さい(収蔵資料検索で「雅楽」をキーワードにした検索結果が表示されます。)

視聴覚資料
SPレコード
SPレコードでは大正~昭和初期に録音された雅楽を聞くことができます。滅多に聞くことができない貴重な音源です。
※SPレコードの音源はデジタル化がされているので、CDでお聞きいただきます。ご了承ください。なお、こちらでも音源を聞くことができます。(雑音が多いものもあります。また、音質を落としてありますのでご了承ください。)
タイトル 著者 出版者 出版年 請求記号 種別
越天楽/太平楽 道行 古曲保存會蔵版 帝蓄商會委託製 平安朝音楽レコード 大正 SP
高麗楽 納蘇利 (上)(下) 古曲保存會蔵版 帝蓄商會委託製 平安朝音楽レコード 大正 SP
賀殿 急(上)(中) 多忠龍 薗兼明 東儀俊龍 東儀民四郎 豊時義 他 平安朝音楽レコード 大正 SP
陵王(1)(2) 多忠龍、薗兼明、東儀俊龍、東儀民四郎、豊時義ほか 平安朝音楽レコード 大正 SP
胡飲酒(上)(下) 多忠龍、薗兼明、東儀俊龍、東儀民四郎、豊時義ほか 平安朝音楽レコード 大正 SP
抜頭(上)(下) 多忠龍、薗兼明、東儀俊龍、東儀民四郎、豊時義ほか 平安朝音楽レコード 大正 SP
音取(上)(下)太食調、盤渉調、平調、一越調 豊時義ほか 平安朝音楽レコード 大正 SP
高麗楽 納蘇利(上)(下) 豊時義、多忠重、東儀俊龍、東儀民四郎ほか 平安朝音楽レコード 大正 SP
雅楽 青海波(下) 高麗楽意調子 宮内省楽部 平安朝音楽レコード 大正 SP
雅楽 平調調子 合歓塩(上) 宮内省楽部 平安朝音楽レコード 大正 SP
雅楽 高麗楽 白濱(上)(下) 宮内省楽部 平安朝音楽レコード 大正 SP
雅楽 迦陵頻急(下) 壱越調平調音取 宮内省楽部 平安朝音楽レコード 大正 SP
雅楽 賀殿急(一)(二) 宮内省楽部 平安朝音楽レコード 大正 SP
雅楽 迦陵頻急(上)(下) 宮内省楽部 平安朝音楽レコード 大正 SP
雅楽 音取壱越調平調 音取太食調 宮内省楽部 平安朝音楽レコード 大正 SP
雅楽 催馬楽律調更衣(上)(下) 宮内省楽部 平安朝音楽レコード 大正 SP
雅楽 陪臚 夜多羅拍子 還城楽(下) 夜多羅拍子 宮内省楽部 平安朝音楽レコード 大正 SP
雅楽 賀殿急(三) 蘭陵王(一) 宮内省楽部 平安朝音楽レコード 大正 SP
高麗双調 白濱 宮内省雅楽レコード頒布会 大正~昭和初期 SP
壱越調 陵王(上)(下) 宮内省雅楽レコード頒布会 大正~昭和初期 SP
太食調 太平樂急 合歡鹽(上)(下) 宮内省雅楽レコード頒布会 大正~昭和初期 SP
平調調子、高麗楽意調子 宮内省雅楽レコード頒布会 大正~昭和初期 SP
高麗壹越調 胡飲酒(破) 宮内省雅楽レコード頒布会 大正~昭和初期 SP
東遊(駿河歌) 宮内省雅楽レコード頒布会 大正~昭和初期 SP
久米歌、東遊 宮内省楽部 ニッチク 昭和18-19年 SP
太食調調子「品玄」、意調子 宮内省楽部 ニッチク 昭和18-19年 SP
長慶子(太食調)、青海波(盤渉調) 宮内省楽部 ニッチク 昭和18-19年 SP
武昌楽(太平楽破)、合歓塩(太平楽急) 宮内省楽部 ニッチク 昭和18-19年 SP
抜頭(夜多羅拍子)、(只拍子) 宮内省楽部 ニッチク 昭和18-19年 SP
嘉辰(朗詠)、衣更(催馬楽) 宮内省楽部 ニッチク 昭和18-19年 SP
[日本音楽集 三] 雅楽 越天楽/崑崙八仙 宮内省楽部 国際文化振興會編輯 ニッチク 昭和18-19年 SP
CD・カセットテープ
タイトル 著者 出版者 出版年 請求記号 種別
日本の楽器 雅楽 日本コロムビア 2001.11.21 CD
雅楽:コロムビア邦楽名曲セレクション20 コロムビアミュージックエンタテインメント 2003.10.22 CD
音楽─日本の伝統Vol.1 雅楽:GAGAKU 天理大学雅楽部 Sony Records 1991.9.1 CD
雅楽今昔 天王寺楽所 雅亮会 天王寺楽所 雅亮会 2003.6 CD
壱越調:雅楽 龍笛の唱歌と演奏 芝祐靖 バンブー 2002 CD
平調:雅楽 龍笛の唱歌と演奏 芝祐靖 バンブー 2002 CD
盤渉調:雅楽 龍笛の唱歌と演奏 芝祐靖 バンブー 2004 CD
太食調:雅楽 龍笛の唱歌と演奏 芝祐靖 バンブー 2004 CD
篳篥唱歌 第1巻~第3巻 東儀兼彦 ラックライフプロジェクト 2003 CD
雅楽の世界 上・下 東京楽所 日本コロムビア 1990 CD
雅楽への招待 実用編 東京楽所 日本コロムビア 1989 CD
Welzenaufnahmen japanischer Musik 1901-1913: Berlin Phonogramm-Archiv Histriche Klangdokumente Series Editor: Artur Simon Co-Editor: Susanne Ziegler Staatliche Museen zu Berlin - Preu・ischer Kulturbesitz 2003 CD
明治末の録音があります
japanese traditional music gagaku ・ buddhist chant recorded in 1941 日本音樂集 ALBUM OF JAPANESE MUSIC Vol.1 arbiter of cultural traditions inc. 2008 CD
上記昭和18-19年のSPレコードの復刻版
全集日本吹込み事始 都家歌六 岡田則夫 山本進 千野喜資企画・監修 東芝EMI 2001 CD
明治36年(1903)に録音された雅楽の曲が収録されています。
雅楽 <入門編>:邦楽名曲選 東芝EMI カセットテープ
龍笛の唱歌と演奏 平調1~黄鐘5 全30巻 芝祐靖 龍鳴舎 カセットテープ
映像資料
タイトル 著者 出版者 出版年 請求記号 種別
日本の伝統芸能の魅力 雅楽と琵琶楽:日本の伝統芸能と和楽器 第1巻 小島美子監修 NHKソフトウェア 2003.3.1 DVD
雅楽 重要無形文化財 宮内庁式部職楽部 第1巻~第8巻 下中記念財団企画・制作・著作 下中記念財団 2007 DVD
雅楽 第一巻~第十巻 宮内庁式部職楽部 下中記念財団 1999~2000 VHS
舞楽 国立劇場第50回雅楽公演 宮内庁式部職楽部 日本コロムビア VHS
舞楽 国立劇場雅楽公演 宮内庁式部職楽部 日本コロムビア VHS
公開:2009年12月03日 最終更新:2018年04月05日

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610-1197 京都市西京区大枝沓掛町13-6 京都市立芸術大学新研究棟6・7・8階
TEL 075-334-2240 FAX 075-334-2345(教務学生課 音楽教務担当)

©Research Centre for Japanese Traditional Music, Kyoto City University of Arts.

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